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法務局による自筆証書遺言保管制度についてお話します!後半
2024.05.24 相続・遺言
アミアカルヴァ行政書士法人代表行政書士竹原庸起子です。
令和2年7月10日から、自分で書いた遺言書を法務局が預かってくれるようになりました
それを「自筆証書遺言書保管制度」といいます。
今回は前回に引き続き、この制度についてのQ&Aをご紹介します。
また弊社のスタッフが自分の親戚がこの制度を活用したので、そのサポートをおこなったなかで経験したことから、留意点をお伝えします。
Q1.遺言書の保管申請書は遺言を書いた人が自分で書かないといけないの?
答え いえ、保管申請書、撤回申請書はパソコン入力したものでもいいですし、代筆でもOKです。
Q2.遺言書の書き方を法務局で教えてもらえるの?
答え いえ、書き方や内容については法務局は一切責任は負わないようですよ。法務局の窓口では形式のみチェックします。
Q3.保管申請のために法務局の窓口にいったときに、本人確認されるということですが、
運転免許証もパスポートも持っていないけれど、どうしたらいいのでしょうか?
答え 顔写真付きの本人確認書類ではないとダメだとのこと(法務局の窓口で聞いてみました)ですから、
マイナンバーカードを事前に作成しておかないといけないですね。
Q4.自分で書いた遺言書は法務局にあずけなければならなくなったのですか?今まで通り仏壇や金庫に入れておいたらダメってこと?
答え いえ、そうではありませんよ。自分で書いた遺言書を預ける先として選択肢が増えたということです。
どこに預けたらいいかわからないという方が多いですし、万一仏壇や金庫に入れておいても紛失したり、
誰かに見つかって捨てられる場合もありますが、法務局に預けることで安心だということです。
Q4.実際、公正証書遺言書を残すのと、自筆証書遺言書保管制度を活用するのとはどちらがいいのでしょうか?
答え これはあくまで当センターのスタッフからのアドバイスとして書きますね。
ズバリ公正証書にした方がいい場合!自筆証書を書いて保管制度を利用した方がいい場合!にわけて3つずつ書きますね。
★公正証書遺言書にした方がいい場合
①すでに推定相続人(もし遺言書を残す人が亡くなった場合に相続人になるであろう人のことを言います)の間でもめている場合
公正証書遺言書は公証人が内容チェックをしてくれたうえで、証人2名以上立ち合いのもとで厳格に遺言書が完成しますから、
のちに遺言者が死亡したあとの相続手続きの際の紛争防止にはいいですからね。公正証書遺言書は無効になる可能性が低いのです。
②不動産や預貯金が多かったり債務もある場合
遺言書の本文も財産明細もすべて公証人がPCで作成してくれて、遺言をする人は遺言日に署名するだけでいいですからゼロから作成しなくてもいいのです。
③あげたい相手が他人や知人、遠い親戚である場合
あげたい相手(受遺者といいます)が他人であれば、推定相続人の手前、もめるかも要素が・・・。
遺留分侵害額請求権の問題があるので。
★自筆証書遺言書保管制度を使えるなという場合
①遺言の内容がシンプルでご家族仲良しの場合
財産明細が少なく、「全財産を○○へ」「不動産は長男へ、それ以外は二男へ」などわかりやすい内容である場合は自分で書いた遺言書は保管制度を活用しておくのでいいでしょうね。
②付言事項に書く内容が長く、自分で書いた手紙として残したい場合
遺言書の付言事項が長文である場合は自分で書いた遺言書のほうが、そのまま自筆で残るのでいいですね。
③ズバリ、遺言を書く人がとても元気な場合
法務局での手続きが煩雑なので。。。
ところで付言しますが、
「病院に入院している場合や、遺言を書いた本人がまったく外出できない場合に代理人が自筆証書遺言保管制度を使えるのか?」と相談されましたが、代理人による自筆証書遺言書保管制度の利用はできないので、こういう場合は公正証書しか無理ですねとお伝えしています。
元気なうちしか自筆証書遺言書保管制度は使えない!のです。
引用:法務省HP 自筆証書遺言書保管制度について 11:Q&Aより

