法務局による自筆証書遺言保管制度についてお話します!前半

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法務局による自筆証書遺言保管制度についてお話します!前半
2024.05.17 相続・遺言

アミアカルヴァ行政書士法人代表行政書士竹原庸起子です。

相続遺言のお手続きサポートをおこなうなかで、いままだよく尋ねられる内容についてお伝えします。

令和2年7月10日から、自分で書いた遺言書を法務局が預かってくれるようになりました

それを「自筆証書遺言書保管制度」といいます。この制度について、相談者からよく尋ねられる内容をお伝えしますね。

①   まず1点目、費用はいくらかかるの?ということです。 

これについては2020年3月23日に「法務局における遺言書の保険等に関する法律関係手数料令」が公布されました。(引用:法務省HP

申請・請求者

申請・請求の種別

手数料

 遺言者

 遺言書の保管の申請

 一件につき,3900円

 遺言者 
 関係相続人等

 遺言書の閲覧の請求(モニター)

 一回につき,1400円

 遺言者
 関係相続人等

 遺言書の閲覧の請求(原本)

 一回につき,1700円

 関係相続人等

 遺言書情報証明書の交付請求

 一通につき,1400円

 関係相続人等

 遺言書保管事実証明書の交付請求

 一通につき,800円

 遺言者
 関係相続人等

 申請書等・撤回書等の閲覧の請求

 一の申請に関する申請
 書等又は一の撤回に関
 する撤回書等につき,
 1700円

これによると、下記の通りです。みなさんが遺言書を書いて、法務局へ保管をしてもらいに行ったり、

保管したものを内容閲覧したりする費用です。実費ですね。  なお、一度預けた遺言書を撤回(や~めた)、

変更するのは手数料はかからないようです。 安い!! 

 

 

②  2点目は「どこで預かってくれるのか」ということです

預かってくれる法務局つまり「遺言書保管官」がいる「遺言書保管所」です。全国のすべての法務局ではなく「本局」と「支局」に限りますね。

次のHPをご覧ください。(法務省HPより引用

大阪では「本局、堺支局、岸和田支局、北大阪支局、富田林支局、東大阪支局」の6局のみです。

③  3点目はどんな遺言書を預かってくれるのか?ということです。

 民法968条の形式に沿った「自筆証書遺言書」つまり自分で書いたもので、封をしていない法務省令で定めた様式にそったもののみです。

④  4点目は、遺言書保管官とは?どのような人のことをいうのか?ということです

 さきほど出てきました「遺言書保管官」とは「遺言書保管所において保管の事務を担当する事務官」のことをいいます。

⑤  5点目は、保管できる法務局のうち、自分だったらどこへ行けばいいの?ということです。

法務局における遺言書の保管等に関する法律によると、 

「遺言者の住所地、本籍地、または遺言者が所有する不動産の所在地のいずれかを管轄する遺言書保管所の遺言書保管官に対して

、遺言者自身が自ら出頭して行う。遺言書保管官は申請人が本人であるかどうかの確認をする。」となっています。

例えば大阪市北区に住むAさんが、京都市内に本籍があり、滋賀県大津市に不動産を持っている場合、

Aさんがこの制度を利用しようとすると、大阪法務局(本局)、京都地方法務局(本局)大津地方法務局(本局)いずれかの遺言書保管所に保管申請すればいいのですね。

⑥  6点目は、預かってもらうメリットを教えて欲しいということです。

メリット①預け先に悩まなくていい

自分で書いた遺言書をきちんとしたお役所が預かってくれることにより、自宅に置いておく必要がなくなります。

メリット②検認がいらない!

保管制度を使わなかった場合の自分で書いた遺言書は、遺言書を書いた人が死亡したら、その遺言書を見つけた人が家庭裁判所に検認手続き申し立てをしてからでないと、遺言書の内容とおりの手続きができないところ、保管制度を使うことによって検認手続きが必要なくなる。

メリット③PDFでデータ保存

さすがこの時代に沿っていますね。「遺言書保管ファイル」というデータ保存場所に遺言書のデータを保存してくれるのです。

メリット④150年も遺言書の内容を保管してくれる!

遺言に関する情報は遺言者死亡の日から150年、遺言者の生死が明らかでない場合は出生の日から120年も保管してくれるのです。そんな長く!? そのときには時代はもっと変化しているでしょうね。

 

<アミアカルヴァ行政書士法人担当者が、気になる点>

メリットがあるけれど、気になる点もまだあるのです。

元気な人は、自分で法務局まで行けるけれど、入院中の人、足が不自由な方はいけないのでは?そうなんです。

ご本人が法務局へ行かなければならないので、入院中のかたなどはやはり公正証書遺言書で出張遺言制度を使うことになるのですね。

また、遺言書の内容がOKかどうかや、遺言を書いた人が遺言能力があったかどうかが保証されるわけではないので、

もしその遺言書に不満な人がいた場合は、争う元になるのは、従前と同じなんですよね。争う可能性があるのでしたら、やはり公正証書遺言書がいいんです。

この制度をつかって安心なのは、

「遺言書の偽造がないこと、預け先が法務局なので、無くならないこと。預け先に悩まなくてもいいこと」です。

これらの良い点、メリットは、いままでの問題点を解決するためには画期的です。

しかしながら遺言を残すひとが自ら法務局へ行き「保管してください」という申請の書類を記載するのはむずかしい、煩わしいと思います。

そして、遺言書の内容まで法務局が責任をとるわけではないです。

 自分の財産は自分で考えて、後世に伝えていくべきで、その手段の一つに「遺言書」があるのです。

 もし遺言書を残したいかたの本当の想いを伝えるため、相続人になる人々とその周辺の人々が悩まなくてもいいように、

 手続きが楽になるように、争いがないように、相続税の申告期限に間に合うように、

 相続税の納税をスムーズにいかせるようにというすべての希望を網羅しようとすると、やはり「公正証書遺言書」のほうがいいです。

 自筆証書遺言書があったのに、内容が整っておらず、不動産の名義変更ができなかったものがありましたし、

 遺言書を書いた時点で「認知症」だったかもしれないケースで、その遺言書があったために余計に家族の紛争がおきたりと、

 「内容の担保がされない自分で書く遺言書」は、財産額が多くても少なくてもリスクが高いです。

 付け加えますが、この制度を利用したい人は多いはずですので、その方々がこの制度を利用されるときは、まずは専門家に相談してください。

 

 

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