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空き家と相続 9 話~空き家には利活用できる業者へ売るという方法もある!~
2024.01.10 相続・遺言
アミアカルヴァ行政書士法人 代表行政書士 竹原庸起子です。
第8話で、空家を売りに出すにあたり、空き家を専門的に扱う不動産業者に売却を頼むと、
この空家は接道義務を果たしていないため、思っていた金額よりも安価でしか売れないことがわかりました。
結局Aさんは納得し、その業者に買い手を探してもらうことに。
<相続専門相談員のサポート~空き家が売れた!>
Aさんに、空き家を売りに出すべく依頼した不動産業者(以下、仲介業者といいます)からの連絡がありました。
この空家を200万円で買い取りたい業者(以下、買い取り業者といいます)がいるとのこと。
Aさんは買うという業者が出てきたことにほっとしましたが、やはり安い金額なのでなんとかもう少し高くならないかと仲介業者に尋ねてみました。
すると納得のいく答えがありました。
業者が提示した200万円という価格にはいくつか諸条件がついており、それは売主であるAさんが望む内容だったからです。
一つ目は、買い取り業者は土地の測量図面がない現状のままでいいといっているとのこと。
これを「公簿売買(こうぼばいばい)」といいます。
つまり、この空家の建っている土地の測量や境界明示などはせずに現在の登記事項に載っている内容のまま買い取るため売主は楽です。
二つ目は、空き家の内部の片付けはそれ以上しなくてもいいということです。
内部のものをすべて出してから売るのではなく、そのままでいいというのです。
三つ目は「契約不適合責任」を無しという特約をいれるということです。
「契約不適合責任」は、「もし空家になにか壊れた部分があってもその部分は使えるようにすることに所有者は責任を持ちますよ」ということです。
この責任をAさんは免除してもらえるというのです。
このように、接道義務を果たしていないなどで、再建築不可の古い物件を売るときには、
諸条件をよく聞けば、売主にとっては面倒さがなく、ありがたい場合もありますね。
空家が売れることになったAさん、めでたしめでたしですね。
あとは、譲渡所得税の申告がいるのかどうかなどをアミアカルヴァ行政書士法人の協力先税理士がサポートすることになりました。
このようにアミアカルヴァ行政書士法人にはグループ内のアミアカルヴァ株式会社が宅地建物取引業免許を保有しておりますことから、宅地建物取引士のサポートも受けられます。
よって空き家の相続と売買の相談も多く、空き家の実情と利活用に詳しい相談員がおります。
空き家の相続については、ぜひともアミアカルヴァ行政書士法人に相談くださいね。
これでこの「空家と相続」シリーズのこのお客様のストーリーは終わりにします。