解体工事業には「登録」と「許可」とがあるのです ①

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コラム

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解体工事業には「登録」と「許可」とがあるのです ①
2023.05.01 許認可

阪府守口市の アミアカルヴァグループ 

アミアカルヴァ行政書士法人 代表行政書士 竹原庸起子です。

 

 弊社には解体業登録のお問い合わせがあった場合に、お客様にまず確認するのは次の事項です

 

 ・解体業登録が必要な作業、仕事の受注金額はおいくらですか?

 ・解体工事業の登録と、建設業許可とどちらが御社に必要か検討されましたか?

 ・役員や常勤従業員のうち国家資格などをお持ちの方いらっしゃいますか?

 ・法人ですか?個人ですか?

 ・いままで解体業関連の仕事をされてきた経験はありますか?

   などなどです。

 

 これらをお聞きするのには意味がございます。

 

チェックポイント1つ目(どちらの手続きをするのがいいのか)

解体工事業登録と解体業の建設業許可と、どちらが必要かの判断

500万円以上(消費税抜きの価額)の価額の解体工事を請け負う場合は、必ず建設業許可が必要となります。

500万円以下(消費税抜きの価額)の解体工事であれば、解体工事業の登録手続だけで行うことができます。

どちらの手続もせずに解体工事業を行うことはできません

 

■解体工事業の登録、建設業許可ともに、都道府県単位の手続となっております。

都道府県をまたいで営業所・支店を出す場合は、建設業許可の場合は大臣許可(都道府県単位ではなく、全国単位の許可)、

解体工事業登録の場合は、それぞれの都道府県で個別に登録手続が必要となります。

 

チェックポイント2つ目(技術者に関する要件)

解体工事業登録と解体業の建設業許可とでは、技術者に関する要件が違うのです

それぞれ、技術者について資格もしくは実務経験を求めています。

■解体工事業の登録は、技術管理者が必要となります。

建設業許可の場合は、専任技術者が必要となります。

どちらも定められた資格、もしくは実務経験が必要となりますが、

解体工事業登録の方が実務経験の基準の期間が短くなっています。

必要となる資格についても、大半は重複いたしますが、少し違いがございます。

 

技術管理者になることができる資格

一級土木施工管理技士

一級建築士

二級土木施工管理技士(土木)

二級建築士

一級建築施工管理技士

技術士 建設・総合技術監理(建設)

二級建築施工管理技士

技術士 建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)

一級建設機械施工管理技士

一級とび・とび工技能士

二級建設機械施工管理技士(第一種、第二種)

二級とび+実務経験1年

解体工事施工技士試験合格者

二級とび工技能士+実務経験1年

 

専任技術者(解体工事業)になることができる資格

一級土木施工管理技士

解体工事施工技士試験合格者

二級土木施工管理技士(土木)

技術士 建設・総合技術監理(建設)

一級建築施工管理技士

技術士 建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)

二級建築施工管理技士

一級とび・とび工技能士

一級建設機械施工管理技士

二級とび+実務経験3年

二級建設機械施工管理技士(第一種、第二種)

二級とび工技能士+実務経験3年

上記の資格が無い場合は、解体工事業の登録の技術管理者であれば、実務経験8年

建設業許可の専任技術者であれば、実務経験10年で、それぞれの技術者になることができます。

※その他、土木建築等の学科履修での大学・高専卒業等の学歴と実務経験の組み合わせでも

技術者になることができますが、ここでは詳細は割愛いたします。

※建設業許可のうち、特定建設業許可については技術者の要件が少し厳しくなり、

必要な内容が変わりますが、ここでは詳細は割愛いたします。

■実務経験を証明するにあたって、解体工事業登録の場合は

「実務経験証明書」という書類に記載するだけですが、

建設業許可の場合は「実務経験証明書」に記載した工事経歴の裏付けとなる、

契約書や請求書といった工事の資料等が必要となります。

■解体工事業登録の技術管理者は、在籍しているだけでよく、在籍証明の為の書類も、

技術管理者の健康保険被保険者証、雇用保険被保険者証、

給与支払が確認できる直近3カ月分の給与台帳のいずれかのコピーを提示するだけとなります。

建設業許可の専任技術者は、常勤性が求められますので、住所が通勤可能である場所かどうか、

給与が地域の最低賃金を上回っているか等、要件が厳しくなります。確認書類は、

健康保険被保険者証と標準報酬決定通知書の組み合わせ

もしくは住民税特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用と納税義務者用の組み合わせ)

 

 

チェックポイントの3つ目(営業所に関する要件)

 ■解体工事業登録の場合は、賃貸契約書(賃貸の場合)もしくは建物の登記簿謄本(発行後3か月以内のもの)、固定資産税納税通知書、固定資産評価証明書のいずれか(自己所有の場合)を提示

 

■建設業許可の場合は、上記と同様の書類の提示を求められる場合と求められない場合がございます。

また、建物の外観または入口等で、申請者の商号(名称)が確認できること、固定電話、事務機器、

机等什器備品を備えていることが確認できる事務所写真を撮影して提出することになります。

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