column
~「遺言を残そうと思ったら不動産に相続登記漏れがあった!」~
2024.08.02 相続・遺言
アミアカルヴァ行政書士法人の代表行政書士竹原庸起子です。
先日アミアカルヴァ行政書士法人にてお手続きをさせていただきました事例から、個人情報の一部を変えましてお話しします。
ご相談者A様(55歳)は、
「自分の住んでいる家は自分の名義なので、もし万一自分になにかあったら世話になっている妹へあげたい、遺言の手続をしたい」とアミアカルヴァ行政書士法人に相談に来られました。
アミアカルヴァ行政書士法人には無料相談イベントがあることを知り、「ここだ!」とピンときたので電話しましたとのこと。
その日のうちに来所されました。
まだお若いA様、姉妹仲良しでとても円満な一族だけれど、世話になった妹への思いをきちんとしておきたいとのこと。
さて、アミアカルヴァ行政書士法人ではどのようにサポートしたのでしょうか。
<相談内容>
A様は大阪府H市にお住まいです。夫は10年前に他界し一人娘がいますが、昨年結婚され遠方で暮らしています。
A様は自分にもしものことがあったときに、亡き夫と過ごした自宅は妹に相続させて、一人娘には預貯金を全てあげるようにしたいとのことです。
最近は体調が良くないことから、もしもを考えるようになったとのこと。
妹とその姪っ子にあたる自分の一人娘とは仲が良く、二人ともそう希望していて、
一人娘が「お母さん、遺言しておいてよ。おばさん(A様の妹のこと)には世話になったんだから、自宅はおばさんにいくようにしてほしいねん」とのこと。
遺言書を自分で書くと不安なので公正証書で残したいので手続を任せたいとのこと。
終活の本を読んだA様はアミアカルヴァ行政書士法人から提案しなくても公正証書の遺言書希望とおっしゃっていました。
アミアカルヴァ行政書士法人は次の流れでサポート申し上げました。
<結果>
① A様の自宅不動産の登記事項を確認する
登記事項証明書をネットで取得しました。すると、自宅不動産(土地と建物)はA様と亡き夫との2分の1ずつ共有名義でした。
A様によると、「そういえば家をかったとき、私の名義も入っていたわ。昔のことだからすっかり忘れていたわ。」とのこと。
なお、A様とご主人とで借入していた住宅ローンは全額返済済みで、金融機関の担保は消えていました。
② 相続登記手続きをおこなう
アミアカルヴァ行政書士法人の協力先司法書士のサポートにより、A様所有不動産(土地と建物)の亡き夫の持分を、
A様と一人娘との遺産分割協議によりA様へ相続登記(持ち分移転登記)を行いまして、自宅不動産はA様のみの名義になりました。
③ 公証役場へ公正証書遺言書作成依頼をするための準備
A様が公正証書遺言を公証役場へ作成依頼するための戸籍を代理で取得し、財産のわかるものの資料をそろえました。
不動産については相続登記後の登記事項証明書と、評価証明書が必要です。
また戸籍等については遺言をする人と、財産をもらう人の戸籍等が必要です。それらもアミアカルヴァ行政書士法人がサポートしました。
④ 公証人へ作成依頼の調整サポート
③の資料をそろえてからアミアカルヴァ行政書士法人が公証役場の公証人へ、A様の公正証書遺言書作成依頼を行いました。
アミアカルヴァ行政書士法人が公証人が案文を作成するための打ち合わせなどをおこない、案文が完成。
A様に案文をお渡しし、了承いただいたあとで実際の公正証書遺言書調印日時の手配をしました。なお、遺言執行者にはA様の妹が指定される内容にしました。
⑤ 遺言の調印
アミアカルヴァ行政書士法人の専門家2名が公正証書遺言書の証人になり、無事、A様の公正証書遺言書が完成しました。
<アミアカルヴァ行政書士法人から一言>
この事例では、亡き夫の共有持ち分の相続手続きをそのままにして遺言をのこすのではなく、先に相続登記を行って遺言をすることにより、
A様に万一の時に自宅をもらう妹の手続が少しでも楽になることを提案しましたことにより、遺言の前に遺言対象財産の相続登記という手続が必要になりました。
自分の財産と思っていたものが、実はきちんと名義変更をしていなかったということはよくあります。
A様は「遺言書を残す際にはやっぱり専門のところに相談するほうがいいのね。ほっとしたわ。
終活の本を読んでわかっていたつもりでもわからないこともあるのね。これで妹も安心、私も娘も安心です。楽しく余生を過ごすわ。」とおっしゃっていました。