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亡くなったかたの銀行口座の明細を読み取ると、取りかかるべき手続きがわかる!
2024.07.01 相続・遺言
アミアカルヴァ行政書士法人の代表行政書士竹原庸起子です。
遺産整理業務を主業務としております弊社では、亡くなった方の銀行預金通帳を確認することが多く、
その明細は、亡くなった方の生活ぶりがわかり、かつ相続人が今後しなければならない手続きのヒントとなりえます。
アミアカルヴァ行政書士法人には、相続手続きを弊社にまかせてくださったばかりで、書類を届けに来られたお客様S様が来所されました。
席につかれ、冷たいお茶を飲まれてすぐに、次のようにおっしゃっていました。竹原が応対しました。
S様
「竹原先生、記事読みましたよ。相続のあとの死後事務の手続って本当に多いですね。
私の父が亡くなって、父と母とで住んでいた家にはこれからは母だけで暮らしていきますが、
母は父が亡くなったことでなにもする気力がないようで、息子の私がもろもろの手続をしています。
先生にはほとんどの相続手続きをお願いするんですが、家に関することとか、父が勤めていた会社での手続きとかは自分でしようと思っています。
それで死後事務の手続を自分でもスムーズにできる方法はないか、ちょっとだけ教えてくれませんか?」
とのこと。
アミアカルヴァ行政書士法人のコラムを読んでくださっていることに感謝しながら、次のようにお答えしました。
竹原
「亡くなったお父様の銀行口座の取引明細はわかりますか?すべての口座の直近3年分くらい
読み込んでください。するといろいろとわかりますよ」
例えば、「電気」「ガス」「水道」「インターネット料金」「NTT」「携帯電話料金」などの生活に関する
毎月もしくは2か月に1度支払わなければならないものの引き落とし口座を確認して、
かつ、それらの郵便文書を確認すれば、支払う人を誰にするかを決めて変更手続きができますね。
これらは割とすぐに気づく死後事務なのですが、ほかに引き落としの明細があるのだけれども、
これはなに?とわかりにくいものもあります。
では、わかりにくい明細とはどんなものがあるのでしょうか?
例えば、次のようなものです。
① 収納代行会社の名前で引き落としされているもの
毎月の家賃などを家主さんが収納代行業者に依頼している場合は、
その代行会社の名前で引き落としされています。金額から推測するしかありませんね。
② 介護施設や福祉用具レンタル費用の引き落とし
これは利用している会社名で引き落としされていることが多いです
③ クレジットカード会社の引き落とし
よくアルファベットのみで明細が記載されるため、わかりにくい場合があります。
④ 健康食品の会員制度を使っている場合
どの健康食品を購入しているのか、家族は全く分からない場合があります。
⑤ 生命保険や損害保険の保険料の引き落とし
年単位、月単位で引き落としされています。保険会社の名前で記載されていることが多いので、
「これは保険料だな!」とは気づきますが、生命保険なのか、家財保険、火災保険、自動車保険なのかなど、残された家族はわかりにくいようです。
⑥ 毎月だれかに定期的に振込をしている場合
亡くなった人が誰かから昔、お金を借りていたのかもしれませんし、仕送りしているのかもしれません。
もし借入していたのでしたら、その金額を確定させなければなりませんね。
万一、亡くなった人の残した財産がプラスよりマイナスの方が多かった場合には、相続放棄も検討しなければならないからです。
このように亡くなった人の銀行口座明細からはいろいろと読み取れますし、相続手続きのヒントになるものなのです。
そして、明細から亡くなった人の生活内容がわかってきます。
アミアカルヴァ行政書士法人で預貯金の解約手続きを代行させていただいたお客様には、亡くなった人のカラになった銀行の預金通帳をお返ししますが、
それを記念に持っているつもりだとおっしゃる家族は、数年経ってから「あ!この手続き漏れていた」と気づけます。
断捨離をおすすめする場合とそうではない場合がありますが、
相続手続きがあった書類は「断捨離しないほうがいいもの」です。できる限りの保管をしておきましょう

